自社製品を活用したエネルギーマネジメントシステムを開発
―再エネの有効活用に向けた実証を高浜工場で開始―
株式会社豊田自動織機は、太陽光発電量と工場の電力需要量を予測し、発電した再生可能エネルギー(以下、再エネ)を有効活用するエネルギーマネジメントシステム(以下、EMS)を開発しました。このEMSは、当社製の定置用蓄電システム「MEGALORE(メガロア)※1」(以下、MEGALORE)と「燃料電池モジュール」を搭載した燃料電池発電機(以下、FC発電機)を組み合わせたもので、工場の電力需要に応じて再エネを蓄電・供給します。このほど、高浜工場の海外拠点向けパーツセンター横に設置した再エネ電力供給施設「E PLAZA」にて実証を開始しました。
今回開発したEMSは、太陽光発電量は気象データから、工場の電力需要量は生産計画と過去の実績から予測することで、E PLAZAの稼働計画を立案します。実際の需要量が発電量を上回る際は、休日にMEGALOREへ蓄電した余剰電力を工場へ供給し、また天候不順などにより発電量が不足する際は、FC発電機から工場へ供給するなど、発電量と需要量に応じて再エネの運用効率が最適になるようE PLAZAの稼働をリアルタイムで制御します。
当社は、生産活動におけるCO2排出量を2050年までにゼロとすることを目標に、設備の省エネや電動化に取り組んでいます。中でも高浜工場は、他の工場に先行して2045年のCO2排出量ゼロをめざし、積極的に太陽光発電を導入することで電力消費量の50%を創エネ※2で賄うことを計画しています。
今回の実証により、海外拠点向けパーツセンターにおける創エネ率※3は16%から33%に向上する見込みで、今後は太陽光発電やE PLAZAの拡張を通じて高浜工場全体の創エネ率50%達成をめざします。また、実証を通じて抽出された課題をもとに、MEGALOREや燃料電池モジュールの製品改良にも取り組んでまいります。
当社は、今後も脱炭素に向けた技術の開発に取り組み、豊かな暮らしを実現する社会の構築へ貢献してまいります。
※1 | フォークリフト用リチウムイオン電池をリユースした定置用蓄電システム https://www.toyota-shokki.co.jp/news/2023/10/26/008585/index.html |
※2 | 再エネを創り出すことによってエネルギーを自給自足すること |
※3 | 消費電力量のうち、創エネによる電力量が占める割合 |