ごあいさつ

株主・投資家の皆様へ

平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。

2015年度の経済情勢を概観しますと、世界経済は、米国が牽引しましたが、中国の減速などにより緩やかな回復にとどまり、景気の先行きが懸念されてきました。また、日本経済では、個人消費や設備投資に慎重な動きが見られるなど、停滞感が広がりました。

こうした情勢のなかで、当社グループは、品質第一に徹してお客様の信頼にお応えするとともに、各市場の動きに的確に対応して、販売の拡大に努めてきました。その結果、2015年度の業績は、売上高、営業利益、経常利益、純利益のいずれも過去最高を達成することができました。

今後の経済の見通しにつきましては、世界各国の政策協調などの動きはあるものの、中国経済は減速が続くと思われ、また、米国・日本の金融政策に加え、英国のEU離脱問題などの不透明な要因もあり、企業を取り巻く環境は引き続き予断を許さない状況にあると思われます。

このような環境下において、当社グループでは、より強固な経営基盤を築き、企業価値の一層の向上に向け、グループの総力をあげて経営課題に取り組んでまいります。

当面の課題としては、急激な事業環境の変化にも対応できるよう、企業体質の強化に努めていきます。具体的には、品質第一を基本に、グローバルで生産性の維持・向上に取り組み、強固な生産基盤を構築していきます。また、サプライチェーン全体での製品リードタイムの短縮や間接部門での業務改善活動などにより、無駄のない事業運営を追求し、収益性の向上に取り組みます。同時に、世界情勢の変化に対し迅速かつ的確に対応するため、リスク管理を強化していきます。こうしたグローバルな連結経営を支えるため、職場力の向上に努め、人材活用の多様性を高めるとともに、世界各国で活躍する人材を育成してまいります。

これらの対応に加えて、3E(Environment, Ecology & Energy)をキーワードに技術の開発を進める一方、生産技術での差別化やIoTの活用によるビジネスモデルの革新にも取り組み、世界中のお客様が求める魅力ある商品をタイムリーに市場へ投入していきます。さらに、マーケットイン・カスタマーインの視点で新たな成長の芽を育て、事業化をめざしてまいります。こうした活動を通じて、今後も中長期的に拡大が見込まれる自動車および産業車両をはじめとする各市場において、事業を持続的に成長させることにより、2020年ビジョンに示しました「世界の産業・社会基盤を支え、豊かな生活と温かい社会づくりへの貢献」に努めていきます。

また、並行して、安全をすべてに優先させた職場づくり、法令の遵守をはじめとしたコンプライアンスの徹底はもとより、社会貢献活動へも積極的に参画するなど、広く社会の信頼に応え、社会との調和ある成長をめざしてまいります。地球環境保全に対しては、2016年3月に策定しました「第六次環境取り組みプラン」に基づいて、2050年のCO2ゼロ社会を見据えた取り組みをグループ全体で進めていきます。

皆様におかれましては、今後とも引き続き変わらぬご支援とご指導を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。


2016年7月

取締役会長 豊田 鐵郎
取締役社長 大西 朗