ごあいさつ

株主・投資家の皆様へ

平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。

 2017年度の経済情勢を概観しますと、世界経済は、中国の経済成長の鈍化や地政学的リスクによる先行き不透明感はあるものの、欧米の個人消費、輸出の拡大を背景に、総じて堅調に推移しました。また、日本経済は、輸出の増加、個人消費や設備投資など国内需要の持ち直しにより、好循環に進展しました。

 こうした情勢のなかで、当社グループは、品質第一に徹してお客様の信頼にお応えするとともに、各市場の動きに的確に対応して、販売の拡大に努めてまいりました。その結果、2017年度につきましては、産業車両やカーエアコン用コンプレッサーを中心とした販売台数の増加に加え、物流ソリューション会社である米国のバスティアン社とオランダのファンダランデ社の新規連結などにより、売上高は増収となりました。一方、利益につきましては、原材料の値上がりや人件費の増加などがありましたが、営業面の努力、グループあげての原価改善活動の推進、為替変動および退職給付制度変更の影響により増益となりました。

 今後の経済の見通しにつきましては、引き続き世界経済の持続的な成長が期待されますものの、米国の保護主義的な政策による貿易摩擦の影響や各国の金融政策の先行きおよび地政学的リスクなどには注意を要すると思われ、企業を取り巻く環境は引き続き予断を許さない状況にあると思われます。

 このような環境のなかで、当社グループは、より強固な経営基盤を築き、企業価値の一層の向上に向け、グループの総力をあげて経営課題に取り組んでまいります。

 まず、急激な事業環境の変化にも対応できるよう、企業体質の強化に努めていきます。具体的には、品質第一を基本に、グローバルで生産性の維持・向上に取り組み、強固な生産基盤を構築していきます。また、ムダの徹底的な排除、サプライチェーン全体での品質・原価・製品リードタイムのつくり込み、および間接部門の生産性向上に取り組み、リーンな会社の構えを築いていきます。同時に、世界情勢の変化に対し迅速かつ的確に対応するため、リスク管理を強化していく考えです。

 これらに加えて、世界中のお客様が求める魅力ある商品をタイムリーに市場に投入するとともに、バリューチェーンの拡大やソリューション提案力の強化による収益力の向上、およびIoTやAI技術をはじめ最先端の技術の積極的な活用などを通じて、事業の競争力を向上させていきます。さらにオープンイノベーションも取り入れながら戦略的な技術・商品開発を進めることにより、次の成長の柱の育成に努めていく方針です。

 こうした事業展開を支えるため、多様な人材が能力を最大限に発揮できる組織・職場づくりを進めるとともに、グローバルに活躍する人材を育成してまいります。

 さらに、安全をすべてに優先させた職場づくり、法令の遵守をはじめとしたコンプライアンスの徹底はもとより、社会貢献活動へも積極的に参画するなど、広く社会の信頼に応え、社会との調和ある成長をめざしていきます。地球環境保全に対しては、2050年のCO2ゼロ社会を見据えた取り組みをグループ全体で進めていきます。

 これらの取り組みを通じて、今後も各事業を持続的に成長させ、2020年ビジョンに示しました「世界の産業・社会基盤を支え、豊かな生活と温かい社会づくりへの貢献」に努めてまいります。

 皆様におかれましては、今後とも引き続き変わらぬご支援とご指導を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。


2018年6月

取締役会長 豊田 鐵郎
取締役社長 大西 朗