ごあいさつ

株主・投資家の皆様へ

平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。

 2018年度の経済情勢を概観しますと、世界経済は、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題など不透明感はあるものの、米国の底堅い個人消費などを背景に、緩やかな成長となりました。また、日本経済は、設備投資や個人消費など国内需要は堅調に推移しましたが、輸出が低迷するなど、停滞感が広がりました。

 このような情勢のなかで、当社グループは、品質第一に徹してお客様の信頼にお応えするとともに、各市場の動きに的確に対応して、販売の拡大に努めてまいりました。その結果、2018年度につきましては、産業車両の台数増や物流ソリューション事業の拡大、新型RAV4やTNGAガソリンエンジンの生産開始、GD型ディーゼルエンジンの増加などにより、売上高は増収となりました。一方、利益につきましては、営業面の努力、グループあげての原価改善活動の推進がありましたが、原材料の値上がり、および前年度の退職給付制度変更の影響などにより、減益となりました。

 今後の経済の見通しにつきましては、世界経済の緩やかな成長が見込まれるものの、米中貿易摩擦、英国のEU離脱問題および地政学的リスクなどにはこれまでと同様に注意を要すると思われ、また、国内での消費税率引上げの影響など不安要素もあり、企業を取り巻く環境は引き続き予断を許さない状況にあると思われます。

 このような環境のなかで、当社グループは、より強固な経営基盤を築き、企業価値の一層の向上に向け、グループの総力をあげて経営課題に取り組んでまいります。

 まず、急激な事業環境の変化に対応できるよう、企業体質の強化に努めていきます。具体的には、品質第一を基本に、全社をあげた原価低減活動の推進や、グローバルサプライチェーン全体での品質・原価・製品リードタイムのつくりこみに加えて、それぞれの職場でムリ・ムダのない働き方と成果の最大化に取り組み、リーンな会社の構えを築いていきます。同時に、世界情勢の変化に対し迅速かつ的確に対応するため、リスク管理を強化していく方針です。

 これらに加えて、世界中のお客様が求める魅力ある商品・サービスをタイムリーに市場に投入するとともに、バリューチェーンの拡大やソリューション提案力の強化により、事業の競争力を向上させていきます。さらに、デジタル技術やオープンイノベーションも積極的に活用して革新的な技術・商品開発を進め、さらなる成長に向けて挑戦していく考えです。こうした事業展開を支えるため、多様な人材が能力を最大限に発揮できる組織・職場づくりを進めるとともに、自ら学び、考え、迅速に行動することができる人材を育成してまいります。

 そして、安全をすべてに優先させた職場づくり、法令の遵守をはじめとしたコンプライアンスの徹底はもとより、社会貢献活動へも積極的に参画するなど、広く社会の信頼に応え、社会との調和ある成長をめざしていきます。地球環境保全に対しては、2050年のCO₂ゼロ社会を見据えた取り組みをグループ全体で進めていきます。

 これらの取り組みを通じて、今後も各事業を持続的に成長させ、今年の4月に策定した2030年ビジョンに示しますとおり、世界の産業・社会基盤を支え、住みよい地球・豊かな生活・温かい社会づくりに貢献できるように努めてまいります。

皆様におかれましては、引き続き変わらぬご支援とご指導を賜りますようお願い申しあげます。 


2019年6月

取締役会長 豊田 鐵郎
取締役社長 大西 朗