ごあいさつ

株主・投資家の皆様へ

平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。

 2016年度の経済情勢を概観しますと、世界経済は、中国経済の減速や英国のEU離脱決定の影響が懸念されましたが、各国での金融および財政政策の下支えなどにより、緩やかに拡大しました。また、日本経済は、設備投資・輸出の増加や個人消費の回復により、小幅ながら成長を続けました。

 こうした情勢のなかで、当社グループは、品質第一に徹してお客様の信頼にお応えしますとともに、各市場の動きに的確に対応して、販売の拡大に努めてきました。その結果、2016年度につきましては、各事業で販売台数は堅調に推移しましたが、為替の影響が大きく、売上高は減収となりました。一方、利益につきましては、グループあげての原価改善活動の推進、営業面の努力、減価償却費の減少などがありましたが、為替変動による影響、人件費の増加などにより減益となりました。

 今後の経済の見通しにつきましては、世界経済の持続的な成長が期待されますが、各国の金融緩和の先行きや、先進国での保護主義的な政策の広がりには注意を要すると思われ、また、中国経済のさらなる減速、世界各地でのテロ・紛争の発生などの不安要素もあり、企業を取り巻く環境は引き続き予断を許さない状況にあると思われます。

 このような環境のなかで、当社グループは、経営基盤をさらに強化するとともに、企業価値を向上させるため、グループの総力をあげて経営課題に取り組んでまいります。

 まず、年々スピードが増している事業環境の変化にも対応できるよう、企業体質の強化に努めていきます。具体的には、品質第一を基本に、グローバルで生産性の維持・向上に取り組み、生産基盤を一層強固なものにしていきます。また、ムダの徹底的な排除、グローバルサプライチェーン全体での品質・原価・製品リードタイムの作り込み、および間接部門の生産性向上を通じて、リーンな会社の構えを構築していきます。同時に、世界情勢の変化に対し迅速かつ的確に対応するため、リスク管理を強化していきます。

 これらに加えて、3E(Environment, Ecology & Energy)をキーワードにした技術開発や生産技術での差別化により、強みであるモノづくり力に磨きをかけ、製品競争力を一層強化していきます。また、電動化の進展やeコマースの急速な伸長など、自動車・フォークリフト市場のグローバルでの構造変化を捉え、新たな価値を創造してお客様に提供するとともに、IoTやAI技術を活用して新たな成長機会を取り込んでいきます。こうした事業展開を支えるため、多様な人材が能力を最大限に発揮できる職場づくりに努め、グローバルに活躍する人材を育成してまいります。

 さらに、安全をすべてに優先させた職場づくり、法令の遵守をはじめとしたコンプライアンスの徹底はもとより、社会貢献活動へも積極的に参画するなど、広く社会の信頼に応え、社会との調和ある成長をめざしていきます。地球環境保全に対しては、2050年のCO2ゼロ社会を見据えた取り組みをグループ全体で進めていきます。

 これらの取り組みを通じて、今後も各事業を持続的に成長させ、2020年ビジョンに示しました「世界の人々の豊かな生活、温かい社会づくり」に努めてまいります。

 皆様におかれましては、今後とも引き続き変わらぬご支援とご指導を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。


2017年6月

取締役会長 豊田 鐵郎
取締役社長 大西 朗