出力50kWクラスの汎用型燃料電池モジュールを新開発
~水素利活用の促進に向け、製品ラインアップを拡充~
株式会社豊田自動織機(社長:伊藤 浩一)は、燃料電池(FC)システムをパッケージ化した、出力50kWクラスの汎用型燃料電池モジュール(FCモジュール)を開発しました。新開発の50kWクラスFCモジュールは、フォークリフトや農業機械、建設機械などへの搭載が可能です。当社は、FCモジュールのラインナップ拡充を進め、多様な用途での水素利活用促進に貢献していきます。
なお、50kWクラスの研究開発は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業である「燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業」のもとに実施しております。
当社は、脱炭素社会実現に向けた次世代エネルギーとして注目される水素の普及に向け、2016年に国内で初めて※FCフォークリフトを発売するなど、FC技術を高めてきました。2021年には、さらなる水素利活用の促進を目的に、フォークリフト用FCシステムの発電に関わる部品をパッケージ化した8kWクラス FCモジュールの開発を発表しました。エアコンプレッサーや水素循環ポンプなどの主要な構成部品を内製している当社の強みを活かした最適設計により、コンパクト化を実現しており、現在は発電機などへの適用に向けた実証実験を進めています。
今回、新たに開発した50kWクラスは、8kWクラスをベースに、燃料電池セルの増量などにより、出力を高めたものです。水素ステーションや配送網の整備を背景に、より出力の高い機器のFC化ニーズが高まる中、50kWクラスは、フォークリフトや農業機械、建設機械、工場用非常電源などの機器への搭載を想定しています。
当社は、今後も、自社のFC関連製品で蓄積した技術を活かし、水素社会の実現に取り組んでまいります。
※ 自社調べ
<50kWクラス FCモジュール諸元>
8kWクラス FCモジュール | 50kWクラス FCモジュール | ||
---|---|---|---|
体格 | サイズ(mm)※ | L542×W610×H440 | L925×W630×H837 |
質量(kg) | 113 | 360 | |
性能 | 定格出力(kW) | 8 | 50 |
定格電圧(V) | DC48 | DC300~DC400 | |
定格電流(A) | 170 | 145 | |
動作環境 | 使用可能温度(℃) | -20~40 | -20~40 |
短期保管温度(℃) | -30~80 | -30~50 |
※突起部除く
<50kWクラス FCモジュールのターゲット>
8kWクラス FCモジュール | 24kWクラス FCモジュール | 50kWクラス FCモジュール | |
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進捗状況 | 実証中 | 開発中 | 新開発 |
主な用途 | ・フォークリフト ・発電機 |
・フォークリフト ・トーイングトラクター ・発電機 |
・フォークリフト ・農業機械 ・建設機械 ・発電機 |
◇参考
・8kwクラス FCモジュールのニュースリリース(2021年2月26日発表)
https://www.toyota-shokki.co.jp/news/2021/02/26/004514/
・新型FCフォークリフトのニュースリリース(2022年9月13日発表)
https://www.toyota-shokki.co.jp/news/2022/09/13/005420/index.html