国内初、空港でトーイングトラクターの自動走行テストを実施

― 2020年の実用化をめざし、佐賀空港で自動走行技術を検証 ―

ニュースリリース 製品・技術

株式会社豊田自動織機
全日本空輸株式会社

株式会社豊田自動織機(本社:愛知県刈谷市、代表取締役社長 大西 朗、以下「豊田自動織機」)と全日本空輸株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 平子 裕志、以下「ANA」)は、2019年3月下旬に、約2週間にわたり、佐賀空港の専用空間※1において、国内初となるトーイングトラクター※2の自動走行テストを行います。
今回のテストでは、豊田自動織機製トーイングトラクターが、ターミナルの手荷物仕分け場から航空機近傍までを想定した片道約100メートルのルートを、運転手が随時、手動操作で介入できる条件付き自動走行で往復し、貨物を運搬します。この自動走行トーイングトラクターには、周囲の状況や自車及び目的地の位置を的確に認識し、安全かつ正確に走行するための技術として、2次元/3次元LiDAR※3による障害物検知と自動停止・回避機能、路面パターンマッチング※4とGPS※5による自己位置推定・誘導機能を採用しており、今回の自動走行テストを通してその性能を検証、改善し、2020年の実用化をめざします。
ANAでは、技術革新の流れを確実に捉え、「人と技術の融合・役割分担の見直し」を図り、Simple & Smartな空港オペレーションの実現に向け、自動走行の課題解決やレベルアップに取り組み、より少ない労力と人数で誰にとっても簡単で働きやすい空港の環境づくりを推進してまいります。
豊田自動織機とANAは、今後、空港を中心とした航空業界における物流の自動化・高度化に対応すべく、新技術の開発及び実用化に向けた取り組みを積極的に行ってまいります。

【現行の有人タイプトーイングトラクター及び牽引貨物(写真左)、テストで使用するトーイングトラクター(写真右)】

※1 自動走行テストのために、他の車両の通行等が制限された空間
※2 空港や工場内、港湾等で、貨物を搭載したコンテナを牽引する車両
※3 対象物にレーザー光を照射し、その反射光を測定することで対象物までの距離を正確に測定できるセンサで、車両周辺状況の把握に使用
※4 車両に搭載したカメラで撮影した路面画像と事前に作成した路面画像マップデータをマッチングすることで、車両の位置・姿勢情報を取得する技術
※5 Global Positioning Systemの略で、複数のGPS衛星から受信した電波を利用し、現在の位置を測定する技術

■ 使用車両:豊田自動織機製トーイングトラクター

寸法 全長2,660mm×全幅1,180mm×全高1,911mm
重量 5,900kg
駆動方式 電動
最高牽引可能重量 15,000kg
最高速度 21km/h
主な機能

・自動/手動切り替え機能
・2次元/3次元 LiDARによる障害物検知、自動停止・回避機能
・路面パターンマッチングとGPSによる高精度な自己位置推定・誘導機能

以上