豊田自動織機、第60回技能五輪全国大会の3職種で金メダルを獲得
~「機械組立て」・「構造物鉄工」・「電気溶接」職種で金メダル~
株式会社豊田自動織機(社長:大西 朗、以下 豊田自動織機)は、11月4日(金)~7日(月)に 千葉県(メイン会場:幕張メッセ)などで開催された第60回技能五輪全国大会の6職種に17選手が出場し、「機械組立て」職種の黒柳尚貴(くろやなぎ なおき)選手、「構造物鉄工」職種の天野玲(あまの れい)選手、「電気溶接」職種の田中大(たなか ひろ)選手が金メダルを獲得いたしました。
このたびの全国大会では、全41職種に、各都道府県から選抜された1,014名の若き技能者が参加し、技を競い合いました。
豊田自動織機は、「モノづくりの基本は人づくり」の考えのもと、次代を担う人材の育成に取り組んでいます。その中で、高度な技術を習得し、継続的に技能の伝承をはかることをねらいとして、2000年から技能五輪に挑戦しております。
今大会における、当社受賞者は以下の通りです。
1.大会成績
成績 | 選手氏名 | 職種 |
---|---|---|
金メダル |
黒柳 尚貴(くろやなぎ なおき) | 機械組立て |
天野 玲 (あまの れい) | 構造物鉄工 | |
田中 大 (たなか ひろ) | 電気溶接 | |
銀メダル | 古賀 謙人(こが けんと) | 機械組立て |
市川 大地(いちかわ だいち) | 構造物鉄工 | |
新森 翔太(しんもり しょうた) | 電気溶接 | |
銅メダル | 長谷川 巧真(はせがわ たくま) | 旋盤 |
浅井 咲良(あさい さくら) | 構造物鉄工 | |
敢闘賞 |
木村 泰河(きむら たいが) | 機械組立て |
冨内 結人(とみうち ゆいと) 清原 希(きよはら のぞみ) |
メカトロニクス (2人1組) |
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宮堂 頌也(みやどう のぶただ) | 機械製図 |
2. 職種説明
1)機械組立て
モノづくりの原点といえる技能で、鉄工ヤスリを用いた手仕上げで1/1000㎜(1ミクロン)単位の精度を実現し、空気圧で動作する自動加工装置を作り上げます。7時間弱の競技の中で、60余りある部品のうち、主要な8部品・120面を手仕上げ加工し、組み立てます。手仕上げ技能のみならず、工程設計や不具合の解析・調整能力など、機械装置作製に関する総合的な力が求められます。
2)構造物鉄工
生活に欠かせない社会インフラからモニュメントやオブジェなどの芸術作品まで、多彩な"構造物"を作り上げる技能です。鋼板に多様な加工を施し、機能を持った構造物を作り上げます。2日間(10時間)の競技日程の中で、図面をもとに溶断・切断・穴あけ・曲げ・溶接などを行います。単なる鋼板を美しい作品に変えるための、読図・溶接・板金・加工の総合的な力が求められます。
3)電気溶接
電気的な放電現象(アーク)の熱を利用して金属を接合する技能で、あらゆる工業製品の製作を支えるモノづくりの基幹技能です。3種類(鉄・アルミニウム・ステンレス)の容器と2種類の試験片をそれぞれの性質に合った溶接技術を用いて作製します。4時間30分の競技の中で、仮溶接・本溶接・仕上げを行います。美しく健全な溶接をするために、技能だけでなく、金属の性質や溶接理論に関する豊富な知識など、総合的な力が求められます
3.選手紹介
1)プロフィール
職種 | 機械組立て | 構造物鉄工 | 電気溶接 |
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名前 | 黒柳 尚貴 (くろやなぎ なおき) |
天野 玲 (あまの れい) |
田中 大 (たなか ひろ) |
出身地 | 愛知県 | 愛知県 | 熊本県 |
入社 |
2020年 |
2020年 |
2020年 |
所属 |
株式会社豊田自動織機 |
株式会社豊田自動織機 |
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大会出場回数 |
2回目 |
2回目 | 2回目 |
2)コメント
とにかくうれしい気持ちでいっぱいです。辛い時に支えてくださったコーチや仲間をはじめ、応援していただいた社員の皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。(黒柳)
昨年の大会後から基礎を徹底的に、大会直前は苦手としていた仕上げ作業を重点的に練習してきました。力を存分に発揮でき、努力が報われた思いです。(天野)
上手く行かず苦しい訓練を乗り越えた先に、金メダルを獲得することができました。今後は、技能だけでなく、自身の経験を後輩たちに伝えていきたいです。(田中)
以上