刈谷工場 土壌・地下水調査結果及び今後の対策について

お知らせ サステナビリティ 環境

株式会社豊田自動織機 刈谷工場では建屋建設工事の検討に伴い、土壌汚染対策法に基づく調査を実施したところ、一部で基準値を超える特定有害物質を検出しました。
調査結果を取りまとめ、本日2022年3月22日、愛知県に提出したことをお知らせします。
当社は、調査結果を踏まえ、近隣住民の皆様にご迷惑をおかけしないことを最優先とし、愛知県にご指導いただきながら、対策を進めてまいります。

1. 土壌・地下水調査概要

1)調査場所 豊田自動織機刈谷工場 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地
2)調査期間 2021年6月3日~2022年3月18日
3)調査面積 41,199m2
4)調査物質 土壌汚染対策法で定める特定有害物質のうち10物質
  • 第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)
    1,1,1-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、1,1-ジクロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン、クロロエチレン、ジクロロメタン
  • 第二種特定有害物質(重金属等)
    六価クロム化合物、鉛及びその化合物、ふっ素及びその化合物、ほう素及びその化合物

2. 土壌・地下水調査結果

1)土壌溶出量

次表のとおり法に規定する土壌溶出量基準を超過しました。

  • 第一種特定有害物質
特定有害物質名測定結果
最大値
土壌溶出量
基準
基準超過土壌
検出深度
超過地点数
/代表地点数
超過区画数※2
クロロエチレン 0.034mg/L
(17倍)※1
0.002mg/L
以下
5m,7m 2/30 6
1,2-ジクロロエチレン 0.16mg/L
(4倍)※1
0.04mg/L
以下
8~10m 10/30 35
トリクロロエチレン 0.92mg/L
(92倍)※1
0.01mg/L
以下
0~1m,
3~4m,
7~10m
15/30 62
※1:( )内は土壌溶出量基準に対する倍率を示す。
※2:代表地点で基準超過が確認された場合、当該代表地点が属する検出範囲内の区画は基準超過とみなされる。
  • 第二種特定有害物質
特定有害物質名測定結果
最大値
土壌溶出量
基準
基準超過土壌
検出深度
超過地点数
/調査区画数※2
六価クロム化合物 1.7 mg/L
(34倍)※1
0.05mg/L
以下
0~0.5m 1/434
ふっ素及びその化合物 8.1mg/L
(10倍)※1
0.8mg/L
以下
0~1.0m
1.7~3.16m
72/434
ほう素及びその化合物 2.2mg/L
(2.2倍)※1
1mg/L
以下
0~0.5m 1/434
※1:( )内は土壌溶出量基準に対する倍率を示す。
※2:調査対象地を 10 メートル格子で分割した区画数

2)土壌含有量

次表のとおり法に規定する土壌含有量基準を超過しました。

特定有害物質名測定結果
最大値
土壌含有量
基準
基準超過土壌
検出深度
超過区画数
/調査区画数※2
鉛及びその化合物 2,300mg/kg
(15倍)※1
150mg/kg
以下
0~0.5m 2/434
※1:( )内は土壌含有量基準に対する倍率を示す。
※2:調査対象地を 10 メートル格子で分割した区画数

3)地下水

次表のとおり法に規定する地下水基準を超過しました。

特定有害物質名測定結果
最大値
地下水
基準
超過地点数
/調査地点数
クロロエチレン 0.30mg/L
(150倍)
0.002mg/L
以下
2/3
1,2-ジクロロエチレン 0.28mg/L
(7倍)
0.04mg/L
以下
1/3
トリクロロエチレン 0.33mg/L
(33倍)
0.01mg/L
以下
1/3
※:( )内は地下水基準に対する倍率を示す。

3. 基準超過物質の使用履歴

1)トリクロロエチレン、クロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン

かつてトリクロロエチレンを部品洗浄などに使用していましたが、1984年に使用を全廃しています。クロロエチレン、1,2-ジクロロエチレンはトリクロロエチレンの分解生成物です。

2)六価クロム化合物

かつてメッキ工場が立地しており、クロムメッキ工程がありましたが、現在は廃止しています。

3)ふっ素及びその化合物

塗装工程でふっ素を含む薬液を使用しています。定期検査により、漏洩等の異常がないことを確認しています。

4)ほう素及びその化合物

部品等の洗浄や塗装工程でほう素を含む薬液を使用しています。定期検査により、漏洩等の異常がないことを確認しています。

5)鉛及びその化合物

具体的な使用履歴は判明していません。

4. 汚染が判明した場所の状況

汚染が判明した場所は、アスファルト舗装等で覆われており、汚染土壌の飛散や雨水等による汚染の拡散のおそれはありません。また、地下水基準超過が確認されていますが、地下水汚染の拡散防止のため、揚水施設による汚染地下水の回収を実施しており、流向の最下流側にある敷地内井戸では地下水基準に適合しています。敷地外への地下水汚染の拡散のおそれはありません。

5. 今後の対応

地下水は既に揚水井戸・浄化設備による流出防止対策を行っています。今後も地下水モニタリングにより敷地外への汚染の拡散がないことを監視するとともに、県の指導の下、土壌・地下水汚染対策を適切に実施してまいります。


本件に関するお問い合わせ

株式会社豊田自動織機 総務部
住所 刈谷市豊田町2丁目1番地 電話 0566-22-2511(代表)

以上