日本初、トヨタL&Fが燃料電池フォークリフトを今秋より販売開始
―普及促進を通じて水素社会実現に貢献―
株式会社豊田自動織機(社長:大西 朗)・トヨタL&Fカンパニーは、日本初となる2.5トン積 燃料電池フォークリフト(以下、FCフォークリフト)の販売を今秋より開始いたします。
当社は、これまで豊田合成株式会社 北九州工場(2012年12月~2014年3月)、関西国際空港(2015年2月~)、周南市地方卸売市場(2015年10月~)の実証実験※1を通じて、Well to Wheel※2でのCO2削減効果などの検証を行い、FCフォークリフトの本格的な市場投入にむけて開発を進めてまいりました。
今回販売するFCフォークリフトは、トヨタ自動車株式会社の燃料電池自動車「MIRAI」と同じ燃料電池セルを使用し、発電効率の高いフォークリフト専用FCシステムを搭載しています。稼動時にCO2やNOxなどを排出しない優れた環境性能と、わずか3分程で燃料充填が完了するなど高い利便性を誇ることから、FCフォークリフトはお客さまの物流ニーズにお応えする新たなフォークリフトとして将来性を有しています。また、外部給電機能を標準装備しており、災害などの非常時に電源としても活用可能です。
今後、水素のインフラ確立や製造コスト低減による水素の普及が進むにつれて、工場、空港、そして市場など稼動時間が長く、使用頻度も高いお客さまからFCフォークリフトへの関心が高まると想定しています。
今回、FCフォークリフトの購入に際しては、環境省・国土交通省連携事業である「水素社会実現に向けた産業車両の燃料電池化促進事業」により、2016年度から2018年度の実施期間において、同クラスのエンジン車との価格差の半額が補助されます※3。
今後も豊田自動織機は、産業車両のトップメーカーとして、エンジンフォークリフト、電動フォークリフトの商品力向上に加え、FCフォークリフトの販売、普及を通じてお客さまに最適な物流環境の構築と水素社会の実現に貢献してまいります。
以上
※1 | 豊田合成株式会社 北九州工場:経済産業省「北九州スマートコミュニティ創造事業」 関西国際空港:環境省「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」 周南市地方卸売市場:周南市「水素利活用計画」に基づく事業 |
※2 | 燃料原料採掘段階から稼動段階まで |
※3 | 詳細については環境省ホームページをご確認下さい https://www.env.go.jp/earth/ondanka/biz_local/28_a20/20gaiyo.pdf |
燃料電池フォークリフトの主な特長、価格は次のとおりです。
1.燃料電池フォークリフトの特長
1)高い環境性能
・フォークリフト稼動中のCO2排出量ゼロ
2)作業効率の向上
・約3分の水素充填で、連続稼動可能
3)外部給電機能
・AC100Vコンセントを搭載し、電動工具用電源や、非常用電源としても使用可能
2.燃料電池システム仕様
※当社電動フォークリフト稼動時間測定方法により算出
入出力 | 連続出力 | 8kW |
最大出力 | 32kW | |
システム電圧 | 48V | |
水素 | 充填圧 | 35MPa |
搭載量 | 1.2kg | |
充填時間 | 3分間 | |
稼働時間※ | 8時間 | |
電源機能 | AC100V | 1kW×15時間 |
3.メーカー希望小売価格(税抜き価格)
14,000千円

以上