従業員との関わり

従業員が安全・安心に働くことはもとより、多様な能力を発揮し、いきいきと働くことができるよう、取り組みを進めています。

人事労務管理の基本的な考え方

当社は、「人間性尊重」の精神のもと、「労使相互信頼・相互責任に基づき、一人ひとりのやる気に満ち溢れたチームづくりを推進し、個の力と組織の力の最大発揮をはかる」ことを基本的な考え方として、さまざまな取り組みを行っています。

主な取り組み

人間関係づくり

当社は、上司と部下、従業員同士が十分なコミュニケーションを通じて良好な人間関係を構築することが重要だと考えています。
そのため、上司と部下の間のコミュニケーションを積極的に行うだけでなく、先輩が後輩の日常の悩み事も含めた良き相談相手となる「職場先輩制度」を設けるなど、職場におけるコミュニケーションの強化に取り組んでいます。
加えて、職場や会社全体での一体感の醸成のため、日常の業務を離れた、インフォーマルなコミュニケーションの促進にも取り組んでいます。
例年の活動としては、職場単位での慰安会や、運動会、納涼祭、駅伝大会といった会社単位でのイベントなどを実施しています。これらの取り組みを通じ、従業員一人ひとりがいきいきと働ける職場づくりを進めています。

従業員満足度の向上

当社は、従業員一人ひとりが最大限能力を発揮でき、やりがい・働きがいを感じられる職場づくりに重点をおいています。従業員の困りごとや職場における不満については、上司と部下のコミュニケーションによる解決を基本としつつ、全社的な従業員意識調査による声の吸い上げも行っています。
加えて、労働組合で集約された従業員の意見についても、労使間で徹底的に話し合うことで、職場環境の改善に取り組んでいます。
また、従業員の生活の安定も重要であると考えており、より豊かで充実した生活につながる福利厚生制度の整備も推進しています。

人材育成

上司と部下との面談

当社は、従業員一人ひとりの能力の向上は、会社の持続的発展に必要不可欠なものであり、従業員の仕事のやりがいにおける最も重要な要素であると認識しています。
また、業務を通じたOJT*1を人材育成の基本と位置づけ、日々の指導や上司と部下による年に2回の面談を通じて従業員の人材育成に取り組んでいます。
さらに、OJTを補完する施策として、新入社員に対する導入研修や、昇格者を対象とした階層別研修、業務遂行上必要な専門知識・能力・技能を身につける専門教育など、職場での実践につながる各種研修を実施しています。
*1:On the Job Trainingの略。

新任SS研修

■従業員一人当たりの年間研修時間:5.0時間(2020年度)

多様な人材の活躍・働き方支援

1.仕事と家庭の両立支援の取り組み

仕事と家庭の両立に取り組む従業員が、高い目標を持って活躍し、キャリアを形成できるよう、「両立支援制度の充実」、「両立に対する理解促進」を柱に取り組みを進めています。
両立支援制度の充実では、「事業所内託児所の設置」、「育児、介護、配偶者の転勤による退職者が復職できる制度(ウェルカムバック制度)」、「育児のための短時間勤務制度」、「不妊治療のための公休制度、資金貸与制度」などの導入により、従業員が安心して⻑期にわたり当社で活躍することを支援しています。
また、両立に対する理解促進の取り組みでは、介護に関する知識の習得や、相談しやすい職場風土醸成のため、仕事と介護の両立支援ハンドブックを40歳以上の従業員へ配付しています。
その他、従業員・家族を対象とした仕事と介護の両立セミナーの定期開催や、希望者への介護ニュース(メールマガジン)配信も行っています。
このような取り組みの結果、2019年8月にはこの分野での高い水準の活動を評価されて厚生労働省より「プラチナくるみん」企業の認定を受け、2020年2月には、「愛知県ファミリー・フレンドリー企業表彰」を受賞しました。

仕事と介護の両立セミナー

2.女性の活躍推進への取り組み

担当する仕事や役割において、性差なくすべての従業員が活躍することを「めざす姿」とし、女性の一層の活躍に向けた取り組みを強化しています。

2015年には、各部門の男女メンバーによる事務・技術職女性活躍推進プロジェクトを設置しました。
同プロジェクトが中心となって女性活躍に関する課題抽出と会社への施策提言を行い、これらをもとに当社の女性活躍推進の行動計画を作成しました。
計画に基づき、さらなる女性の活躍推進に向けた取り組みを進めています。

女性活躍推進計画
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2016年度からは、部下の指導・育成を行う管理職を対象としてセミナーを実施し、これまで1,400人を超える管理職に啓発を行っています。
そして2019年度以降は、性別に関わらず介護や育児などの時間的制約のある従業員が置かれている環境の理解、ライフイベントを意識した育成についての啓発も行っています。

管理職セミナー

また、仕事と育児の両立に取り組む従業員が高い目標を持って活躍し、キャリア形成できる環境を整備するため、キャリアの中断からの早期復帰支援制度を充実させています。
2016年10月より「終日在宅勤務制度」、2017年12月より配偶者とともに復職後の働き方を考える「育児休職前セミナー」、2018年4月より1歳未満の子を養育しながら働く従業員に対する「保育費用補助制度」を導入しました。

育児休職前セミナー

このような取り組みの結果、女性理事・基幹職の人数は着実に増加しています。
また、2016年10月には厚生労働省より、女性の活躍推進に関する取り組みが優良な企業に対して与えられる「えるぼし」企業認定を、2019年11月には愛知県から「あいち女性輝きカンパニー」における「優良企業」表彰を受けています。

今後、女性が仕事の幅を広げその質を高められるような職場づくりや、2019年度に着手した生産現場の女性活躍推進の取り組みを継続的に行っていきます。加えて、時間的制約などがあるすべての従業員が自分らしく活躍できる環境整備も推進していきます。

【トピック】技能職の女性活躍推進

技能職女性向け働き方セミナー

当社では、生産現場の従業員が65歳まで第一線で元気に働くことを「めざす姿」としています。女性従業員が元気に働き続けるためには、男女における体力・体格差の問題、妊娠・出産・育児をしながら活躍し続けるための課題を解決する必要があります。
こうした課題解決に向け、2019年度に「女性ワーキング」、「職制ワーキング」を立ち上げ、現状の課題の整理や対策案の洗い出し、次年度以降の活動計画の立案に取り組みました。2020年度は、「技能職女性向け働き方セミナー」を開催し、技能職女性が、自分らしく元気に働き続けるために、どのような経験・働き方が必要か、自ら考え計画を作成しました。また、その上司向けには「女性部下育成セミナー」を開催し、部下の育成を考える機会を設けました。

3.障がい者雇用の取り組み

「障がい者と健常者が一緒に仕事をし、働きがい・生きがいを共有する」という基本的な考えのもと、毎年継続的に障がい者の採用を行っています。入社後さまざまな職場で健常者とともに活躍しています。

■障がい者雇用率:2.40%(単独)(2020年度)

4.高年齢者が活躍できる環境整備への取り組み

「作業姿勢分析システム」を活用した工程改善

高年齢者が生産現場でいきいきと働くことができるよう、身体的負担を減らした 職場づくりに力を入れています。
最近の取り組みとしては、取り扱う重量や作業環境などについて高年齢者に配慮した基準を設けたり、映像から作業姿勢を評価する「作業姿勢分析システム」を活用した生産ラインにおける工程改善などを行っています。また、50歳、55歳の節目を迎えた従業員に対し、その先10年の生き方・働き方を考える機会として「いきいきセミナー」を実施しています。

人権尊重の取り組み

当社は、従業員を含む事業活動に関わるすべてのステークホルダーの人権を侵害しないこと、また事業活動において人権への負の影響が生じた場合は是正に向けて適切に対処することにより、人権尊重の責任を果たすことが重要だと考えています。
人権の尊重においては、従業員一人ひとりが人権に対して 正しく理解することが重要であることから、新入社員研修や、階層別研修を通じ、人権啓発に取り組んでいます。

また、外国人の従業員に関しては、言語の違いや母国との生活・労働環境の違いから、人権に関するトラブルに陥りやすい立場にあると認識しています。そのため、外国人労働者の人権尊重の観点から、国内の連結子会社を対象とした外国人雇用に関する人権デューデリジェンスを実施しています。

「安全」に関する基本的な考え方

当社では、社是にある「温情友愛の精神」の考え方に基づき、「安全の拠りどころ」、「めざすべき姿」について協議を重ね「安全ビジョン」を2013年に制定し、豊田自動織機グループ全拠点に展開しています。

安全衛生の推進体制

「安全をすべてに優先させる」ことを基本に、中央安全衛生委員会や工場安全衛生委員会などを通して、労働災害および職業性疾病の撲滅に取り組んでいます。

労働安全衛生マネジメントシステム

「労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)*2」の考え方に基づき、各工場安全衛生委員会委員長(経営役員など)をトップとした各工場(事業部)の管理体制の整備や、リスクアセスメントを基軸とした人・物・管理面での安全衛生活動を継続的に行っています。
*2:Occupational Safety and Health Management Systemの略

「安全」に関する主な取り組み

安全衛生教育の徹底

当社では労働災害や職業性疾病の未然防止に必要な知識・意識・技能を身につけるために、安全文化醸成の教育、法で定められた教育のほか、階層別教育、職種別教育など安全衛生教育に積極的に取り組んでいます。

取引先への安全衛生活動の取り組み

当社構内における取引先の事故(火災・爆発)や労働災害の未然防止活動の一環として、構内請負業者(常駐)との安全衛生協議会を設置し、当社が取り組む災害・疾病の未然防止活動などの情報を共有することで、ともに働きやすい職場環境の構築に取り組んでいます。
外来工事業者に対しては、災害事例などを参考にし、類似災害防止のための遵守事項などを定期的に共有しています。また、工事計画段階でのリスクアセスメントを実施いただくことで、工事中のリスクを顕在化し、常に当社の工事計画部署と安全な作業方法について協議した上で工事に取り掛かるようご協力いただいています。

重大災害に対する取り組み

検査員教育

2019年に当社構内で異常処置中に設備構造の不備による重大災害が発生しました。二度と同じ過ちを繰り返さないために、問題点を顕在化させた上で再発防止対策に取り組んできました。2020年度は前年度より引き続き物的対策を中心に取り組んでおり、その一つとして、2020年5月より安全装置を無効化して設備内に進入する際は、必ず動力遮断するしくみを導入しています。
また機械設備導入・改造段階において重大災害を確実に防止するためのしくみ(停止制御のみえる化、必要なスキルを持った点検者による安全機能チェックなど)を構築し、設備の安全保証の向上をはかっています。
今後も「異常が発生したら必ず止めて、本質的な対応(根本原因を取り除く)を実施する」というTPS*4の考え方に基づき、安全な職場・人づくりに取り組んでいきます。
*4:Toyota Production Systemの略 (トヨタ生産方式)

出典:厚生労働省「労働災害動向調査結果」
出典:厚生労働省「労働災害動向調査結果」

「健康」に関する主な取り組み

当社は、「高年齢化やストレス増大などからくる健康障害のリスクに対応した健康づくりの推進」を中期的な課題として、生活習慣病予防とメンタルヘルス支援活動を中心に従業員の健康づくり活動を推進しています。
こうした取り組みを通して従業員一人ひとりがいきいきと第一線で働けるようサポートを行っています。

生活習慣病予防

会社・労働組合・健康保険組合の三者協働事業として、全従業員を対象とした年代別健康教育(30歳から5年ごと)を実施しています。
健康づくりへの動機づけとして、定期健康診断の結果に加え、生活習慣改善へのアドバイスをフィードバックしています。
2019年度からは体力の維持増進意識の向上をねらいに、自身の体力の傾向と対策、労働体力充足度や体力年齢の評価、推奨する体力増進運動などに関する情報を提供しています。
また、メタボリック症候群の予防・改善の取り組みとして、国で定められた特定保健指導に加え、40歳未満の従業員への健康指導を行うなど、早い段階での生活習慣改善指導に取り組んでいます。

ウォーキングイベント

メンタルヘルス支援

メンタルヘルス支援活動においては、健康に関する相談窓口を設け、早期に相談できる体制を整えています。
また、セルフケア・ラインケア教育の充実をはかり、新規発症の予防に努めるとともに、⻑期休職者への復職支援プログラムの運用により再発防止に努め、一定の成果をあげています。
2020年度は、特にラインケアに注力し、職場のライン上にいる直属の上司がチェックシートやカードの活用などにより部下の変調に気づけるような視点の啓発を通して、意識の向上や行動につながる文化 を定着できるよう取り組みました。
また、2016年度に導入したストレスチェック制度については、2020年度も全従業員を対象に実施しました。本人と職場に対し、改善策を添えて結果をフィードバックするとともに、希望者への医師による面談や支援が必要な職場への改善支援を引き続き実施しました。職場へのフィードバックでは、ITを活用して結果と改善のヒントが的確に検索できる「職場結果閲覧システム」を提供するなどの取り組みも行っています。

【トピック】4年連続で「健康経営優良法人〜ホワイト500〜」に認定

当社の従業員に対する健康への取り組みが評価され、経済産業省と日本健康会議が共同で進める「健康経営優良法人2021(ホワイト500)」に4年連続で認定されました。

新型コロナウイルス感染症への対応

当社では、有事に備え制定した「リスク対応マニュアル」に基づき、新型コロナ対策本部を立ち上げ、保健所などの公的機関と連携しながら対応に尽力しています。感染した際の職場での対応マニュアルの策定・周知を行うとともに、毎朝の検温、こまめな手洗い、三密の回避など基本的な感染予防策の実施やテレワークの活用などを奨励し、従業員の感染拡大防止に努めてきました。今後も引き続き、情報収集を進め、感染状況に応じた対策を行っていきます。