原綿から綿織物ができるまで
私たちが普段衣類などで使用している布は、原綿から糸を作る「紡績工程」と、糸から布を織る「織布工程」の2つの工程を経て出来上がります。ここでは各工程の詳細をイラストを交えながら解説していきます。
紡績工程
織布工程
製織とは、経(たて)糸と緯(よこ)糸を一定の組織に従って交差させて、所要の布を織り上げていくことです。この織り上げていく機械を織機といい、まず経糸と緯糸を織機に仕掛けるための準備を行います。
- 整経
- チーズ・コーンを整経機に仕掛けて、所要本数の整経ビームに規定長・規定糸本数を一定テンションで巻き取ります。
- 糊付
- 織物の経糸総本数となるように整経されたビームを何本も重ね合わせ、糊付け乾燥してビームに巻き取ります。
- 経通し
- ビームを織機に仕掛けられる状態にするため、ドロッパー、ヘルド、筬(おさ)の順に経糸を通します。
- 製織工程
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経糸準備を終えたビームを織機に仕掛け、以下の5つの主運動によって織物が織り上げられます。
- 開口運動 経糸を上下に広げて緯糸が入るようにします。
- 緯入れ運動 開口した経糸の間に緯糸を通します。
- 筬打ち運動 緯入れした緯糸を筬で糸と織物との境界まで押し込み、経糸と交差させます。
- 送り出し 奥のビームに巻かれた経糸を送出します。
- 巻き取り 織りあがった布を手前のクロスビームに巻き取ります。
- 検査 折畳
- 織物を検査し、折りたたみ、必要に応じて欠点箇所を修正し、格付けします。
- 荷造
- 織物を出荷の条件に合わせて荷造りします。
- 製品
- 製品として販売されます。