Vehicle to Grid(V2G)の普及に向けた技術基盤を確立

~双方向車載充電器を用いた系統電力網への適用性を確認~

ニュースリリース 製品・技術

株式会社豊田自動織機(以下、豊田自動織機)は、スウェーデンの国立研究機関であるResearch Institutes of Sweden (以下、RISE)およびノルウェーの充電器メーカーであるDEFA社と共同で、当社の双方向車載充電器※1を使用し、電気自動車(BEV)などから系統電力網へ交流電力を供給するVehicle to Grid(以下、V2G)の実機検証を行いました。その結果、V2Gに関する国際規格(ISO15118-20)※2の要件に基づき、車載バッテリーに蓄電した電力を車両側で交流に変換し系統電力網へ供給(放電)できることを確認しました。今後、本検証で確認された技術課題への対応を進めるとともに、充放電性能の向上や電力制御に関する技術を高め、V2Gに対応した双方向車載充電器の商用化をめざしてまいります。

近年、再生可能エネルギーの導入が世界的に進んでおり、電力を安定供給するため、天候による発電量の変動など需給の偏りを調整する重要性が高まっています。こうしたなか、バッテリーを搭載するBEVは、昼間に太陽光発電などによる電力を蓄電し、夜間に電力網へ放電するなど、V2G用途での活用が期待されています。
一般的な直流方式のV2Gでは、BEVに蓄電された電力を住宅などに設置された充放電設備で直流から交流に変換し、系統電力網へ放電します。一方、今回採用の交流方式のV2Gでは、直流と交流を双方向に変換できる車載充電器を使用することで、車両から交流電力を系統電力網へ供給できるため、充放電設備の簡素化や導入コストの低減が可能となり、今後の普及に寄与すると考えられています。

本検証では、当社がV2Gに対応の双方向車載充電器、DEFA社が新開発した充放電設備「DEFA Power」、RISEが試験環境の整備を担い、国際規格に基づく評価を実施しました。車両・充放電設備・系統電力網まで電力制御しながら交流電力を安定供給する動作確認を行った結果、供給効率や外部要因による変化への耐性など主要項目において所定の基準を満たし、V2G普及に向けた技術基盤を確立しました。

当社は、持続可能な社会の実現に向け、BEVが移動手段としてだけでなく「走る蓄電池」として活躍する環境づくりに貢献すべく、今後も技術開発に取り組んでまいります。

※1: 双方向車載充電器:電気自動車(BEV)などに搭載される充電器。充電時には交流電力を直流電力に変換して車載バッテリーへ供給し、放電時には車載バッテリーの直流電力を交流電力に変換して外部へ供給する機能を有する。
※2: ISO15118-20:電動車と充放電設備の双方向電力制御を実現するための通信インターフェースに関する国際規格。
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