トヨタ『新型プリウス』に搭載

電動コンプレッサー、DC-DCコンバーター、四輪駆動用リヤ走行インバーター、ACインバーターを新開発

ニュースリリース 製品・技術

電動コンプレッサー:冷房能力を30%向上
DC-DCコンバーター:世界初となる高放熱厚銅基板を新開発し、体積・重量を半減
四輪駆動用リヤ走行インバーター:空冷方式の採用
ACインバーター:体積を30%低減

株式会社豊田自動織機(社長:大西 朗、以下豊田自動織機)は、このたびハイブリッド車用の電動コンプレッサー、DC-DCコンバーター、リヤ走行インバーター、およびACインバーターを新たに開発しました。これらの製品はトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ自動車)の『新型プリウス』に搭載されます。

今回開発した電動コンプレッサー、DC-DCコンバーター、ACインバーターは、いずれも現行プリウス向け製品に対し、小型・軽量化を実現しています。また、プリウスに初めて設定される四輪駆動モデルに搭載のリヤ走行インバーターは、空冷方式を採用しました。

豊田自動織機は環境・エネルギー分野での技術革新で、環境負荷の少ない社会の実現に向けて取り組みを強化し、お客様に喜ばれる、トヨタ自動車の「もっといいクルマづくり」に貢献してまいります。
開発した製品の特長は以下のとおりです。

1.カーエアコン用電動コンプレッサー「ESB20」

電動コンプレッサー「ESB20」

車室内の温度を快適に保つカーエアコンの心臓部に当たるのがコンプレッサーです。電動コンプレッサーはエンジンが停止中でも内蔵モーターで作動します。
「ESB20」は新開発のモーターの採用と圧縮構造に改良を加え、現行プリウスに搭載の「ES14」に対し小型・軽量化を実現しながら冷房能力を30%向上するとともに、消費電力を8%低減しています。

2.DC-DCコンバーター

DC-DCコンバーター

DC-DCコンバーターは、ハイブリッド車用バッテリーの高電圧を低電圧へ変換し、ECU(電子制御ユニット)や、ライト、ワイパーなどに電気を供給する部品です。
放熱性に優れた厚銅基板を世界で初めて開発し※1、部品の集積方法を見直すことで現行プリウス用に対し体積で50%、重量で60%の小型・軽量化を実現しています。
※1 2015年10月現在自社調べ

3.リヤ走行インバーター

リヤ走行インバーター

ハイブリッド車用バッテリーの直流電圧を交流に変換し、四輪駆動用のリヤモーターに電力を供給します。
空冷方式を採用することで冷却用の配水管の取り回しから開放され、車両搭載への自由度が飛躍的に向上しました。さらに、ラゲッジルームへ搭載するため静粛性も高めています。

4.1500W ACインバーター

ACインバーター

ハイブリッド車用バッテリーの直流電圧を家庭用交流電圧に変換する製品です。車室内のコンセントに接続して家電製品の使用を可能にします※2。また、非常用電源としても注目されています。
ケースの構造を改良し、冷却ファンや電子部品のレイアウトを大きく見直すことで、体積を30%小型化し、車両搭載性を向上させています。
※2家電製品の仕様によっては正常に起動しない場合があります。

以上