豊田自動織機、「2022年度省エネ大賞 経済産業大臣賞」を受賞

―空間除電装置導入により工場全体のLNG使用量を40%削減―

ニュースリリース サステナビリティ 環境

株式会社豊田自動織機(社長:大西 朗)は、一般財団法人省エネルギーセンター主催の「2022年度省エネ大賞(省エネ事例部門)」において、同社安城工場(愛知県安城市)にて取り組んだ「空間除電による工場内空調管理の緩和」で最高位の「経済産業大臣賞」を受賞しました。経済産業大臣賞の受賞は、今回で2度目となります。
「省エネ大賞」は、事業者や事業場等における優れた省エネの取り組みや、省エネ製品等を表彰する制度です。

電動車用の電子部品を生産する安城工場では、静電気による製品の破損を防ぐため、従来、空調による厳しい湿度管理を行っていました。年間を通して工場の全館空調を実施しており、特に冬場は加湿を行うことにより空調エネルギー使用量(LNG使用量)が増加するなど、工場の省エネ活動の課題となっていました。
今回、静電気を全館加湿により抑える方式から、空間除電装置によって対象工程のみの静電気を中和する「空間除電」方式に置き換える取り組みを生産技術部門・品質管理部門・製造部門が一体となり進めた結果、工場内の湿度管理の緩和を実現し、空調エネルギー使用量を40%削減することができました。この取り組みを高く評価いただき、このたびの受賞となりました。

今後も豊田自動織機グループは、省エネ活動をはじめとしたグローバルな環境保全活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

イオンを空気中に放出することにより静電気を中和するもの

<受賞概要>

テーマ 「空間除電による工場内空調管理の緩和」
表彰 経済産業大臣賞
概要 電動車両用電子部品の生産を行う安城工場では、品質管理の観点から年間を通じて工場全館空調を行っており、なかでも製品の静電破壊防止を目的とした湿度管理は、特に湿度が下がる冬場に大量の蒸気を使用するため、工場の省エネ活動の取り組みにおける課題となっていた。静電気対策は通常湿度管理で行うが、実際に静電気対策を必要とする工程が工場容積に対して1%程度と非常に小さい点に着目し、蒸気によらず除電が可能なイオナイザーや空間除電装置の適用について検討を行い、モデルラインでの実証評価を経て改善策を見出した。特に、品質管理の厳しい電子部品においては、生産技術部門、品質管理部門、製造部門などが一体となって様々な除電方式の検討を行い、必要エリアのみに空間除電装置を導入することで、LNG使用量40%(原油換算160kL/年)削減を達成した。

以上